サプライチェーンとは?災害との関わり方までわかりやすく解説

用語

はじめに

皆さんは、何か買いたいものが見つかった時どこに行きますか?毎日の食材を買いに行くときは、近くの八百屋さんやスーパーマーケットに行きます。あるいはSNSで何か話題の商品が見つかった時は、街中のショッピングセンターに行くかもしれません。また最近では、「ZOZOTOWN」や「SHEIN」などネットで買うことも多くあります。

では、それらの商品は、どのようにして皆さんの手元に届くのでしょうか?実は、商品が作られてから自分の手元に届くまで流れのことを「サプライチェーン」といいます。詳しくみていきましょう。

サプライチェーンとは

「サプライチェーン」についてざっくり説明すると、サプライチェーンとは「さまざまな国や地域で作られる商品が自分の家に届くまでのみちすじ」のことです。

サプライチェーンは英語で「supply(供給)chain(鎖・連鎖)」といい、直訳すると「供給の鎖」という意味になります。原材料の調達から生産、加工、流通、そして販売により消費者に提供されるまでの一連のプロセス(流れ)を指すものであり、この一連のつながりを鎖(Chain)に見立てた言葉です。

実際に「おにぎり」と「洋服」という2つの例を考えて、サプライチェーンが何かを確認していきましょう。

サプライチェーンの例① おにぎり

身近な具体例として、コンビニエンスストアのおにぎりのサプライチェーンをあげてみましょう。
コンビニエンスストアの代表的な商品であるおにぎりは、どのようにして私たちの手元へ届けられているのでしょうか?

まず、主な原材料であるお米は農場で農家(生産者)によって生産されます。

作られたお米は、農協(JA)や生産者から中食事業者のもとへ運ばれます。中食事業者は、運ばれてきたお米を加工してコンビニで売られているようなおにぎりを作る所です。

そうしてできたおにぎりがトラックなどの配送業者で皆さんの住む地元のコンビニに運ばれて、皆さんの手元に届くのです。

このように、「生産者(生産)→中食事業者(加工)→トラック(流通)→コンビニ(販売)」というサプライチェーンで美味しいおにぎりは皆さんの手元に届けられているのです。

サプライチェーンの例② 洋服

次に洋服のサプライチェーンを見ていきましょう。自分たちが毎日来ている洋服のほとんどは、「世界の工場」といわれている中国や、工業化がどんどん進んできているタイやベトナムなど東南アジアの国々で製造されています。洋服のタグを確認すると、製造国が記載されていると思います。

この洋服は中国製で、主原料はアクリルやレーヨンですね

そして、洋服の原料である繊維ですが、大きく自然由来の天然繊維と、主原料が石油・人工的に作られる高分子である化学繊維の2つに分けられます。上の画像の洋服は、アクリルやレーヨンなどの化学繊維から作られており、アクリルが石油から、レーヨンはパルプから作られます。

また、洋服をデザインするときにはデザイナーやエンジニアの存在も欠かせません。

このように、洋服の製造過程では、日本国内だけではなく、製造国の中国や東南アジア、また原料である石油やパルプを生産する原料輸出国など、さまざまな国がサプライチェーンの中で関わってくるのです。

サプライチェーンの重要性

このように、サプライチェーンは原材料の調達から生産、加工、流通、そして販売により消費者に提供されるまで、さまざまな業者や国が関わってきます。

では、もし仮に、製造加工を任せていた中国との国際情勢が悪くなり、中国から服の輸入ができなくなったらどうなるでしょう。もし服の製造を中国だけに任せていたら、自分たちの街に服が流通しなくなり、新しい服も買えなくなってしまうかもしれません。

あるいは、もし仮に日本に大寒波が起こり、お米が生産できなくなったらどうなるでしょう。皆さんの食卓で美味しい日本米が食べられなくなるかもしれません。

実際、平成5年(1994)、日本中に冷夏が襲い、全国に供給できる十分なお米が生産できなかったことがあり、タイなどから緊急輸入する事態(「平成の米騒動」)におちいったことがあります。

タイ米は当時日本人の口に合わず、不法投棄され、一方でタイ国内では日本にタイ米を大量に輸出したせいでタイ国内の米の価格が高騰し、貧困層に餓死者がでるなど、大騒動となりました。
ウェザーニュース 平成5年 冷夏による米不足

このように、国内・国際情勢や需要予測などの情報の流れをサプライチェーン全体で共有・把握し、サプライチェーンを安定させるサプライチェーンマネジメントといいます。)ことが、非常に重要となります。

災害時のサプライチェーン

地震や津波や土砂災害などの大きな災害がおこった時は、道路や港や駅や線路が破壊されたり、壊れた家が道をふさいだり、あるいは工場や生産施設が被害を受けたりします。そのせいで、災害時の救援活動が遅れたり、被災地が周辺地域と孤立して食べ物を支援できなくなってしまいます。つまり、防災を考える上でもサプライチェーンというものは非常に重要な概念となってきます。

令和6年の元旦に起こった能登半島地震でも、水道や電気・通信などのライフラインや道路の破損や液状化による沈没により、食料や支援物資の供給が長期間にわたって困難となりました。

また影響を受けるのは被災地周辺だけではありません。サプライチェーンのひとつが被害を受けると、影響は他の部分にも波及します。
生産や物流の流れが一部で途絶えると、企業は製品の供給ができなくなってしまいます。
製品の供給が途絶えると、顧客や取引先からの信用も失いかねません。

大きな地震や災害からサプライチェーンを守ることは、事業の継続性を確保し、リスクを軽減するために欠かせない大事な要素です。

企業も、サプライチェーンの災害対策を徹底し、リスク管理に努めることが重要です。

さいごに

サプライチェーンを具体例を通して詳しくみてきました。サプライチェーンは、人の日々の暮らしを支える大切な概念であることがよく理解できたと思います。
特に、災害時においては、サプライチェーンは人の生存率を大きく左右するため、非常に重要となってくることも確認できたと思います。

以上!最後までお読みいただきありがとうございました!

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